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今から15年前。
私の仕事のお客さんから電話がかかってきて、急遽訪問することに。
着いたら上機嫌で出迎えてくれて、お茶も出してもらって世間話を少し。家のリフォームのはなし(高級な天然木材を使って壁と床、張り替えたとか水周りを全部取り替えた)や、ご主人が退職したので時間ができたから豪華海外旅行をするはなしとか←この奥様とは親しくなかったので、こういうことはあまりなくびっくり。
おもむろに「あなた新聞読んでる?」と聞くので読んでます、と答えると、「主人がね、昨日の新聞に載ってるのよ」とどこか得意げ。
フル回転で昨日の新聞記事を思い返してみるものの、奥様の様子からしても事件ではなさそうだし、下手なことを言ってもどうかと、考えあぐねていると、昨日の新聞を持ち出してきて、私の前に差し出した。
折りたたんだ新聞の記事一面には、そのころちょうど話題になり始めた官僚の天下りの記事。
いくらの退職金をもらって、こんな企業に高額年収で再就職し、理事だの役職がついて仕事という仕事もしないまま、送り迎えの車送迎つき、2年もするとまた天下り先があり・・・という天下り非難の記事。
昨日この記事を読んで、職場の同僚たちと最低だね、ひどいね、って憤って盛り上がった。でもどこに文句言えば改善されるの?結局垂れ流しの記事だよね、なんて言い合って、腹立たしさが倍増したことを覚えていて。
でもそんなことをお客様に突っ込んでも仕方ないので、どこに載っているのかと手にだのとって広げようとすると、広げるのを遮って
「1面に載ったのよ」と・・・。
どこか得意げだったから、思わず下方の小さい記事を探しました。
賞を取った?それとも人命救助か?退職って記事になったっけ?
「いやだ、これよ。
宅の主人、ここに3人天下りしたって書いてある官僚の一人なのよ。」
びっくり!!
変なこと言わなくてよかった!
それにしてもなぜ得意げ?おかしいんじゃないの?
と思う気持ちをぐっとこらえて、笑顔で
「え!そうなんですか?すごいですね」と。
ニコニコして私の言葉を待っているから、何して欲しいのか考えて、
「退職金、高額なんですね!だから海外旅行とかリフォームとか・・・」と言いかけると、その奥様、
「欲しいなんて一言も言ってないのよー。でも慣例っていうのかしら?貰ってくれないと困るって言われたらしいのよ~。ほんと、使い道、困っちゃうわー」だって。
これから貰う高額なお給料のはなし、
2年後に貰えるはずの退職金のはなし、
それにひきかえ仕事場には週3回午前中だけ行けばいいはなしなど、
まぁ止まらない止まらない。
それから15年。
やっとそんなおかしな制度にメスが入った。
まだまだ小さな一歩だけど、政権が変わったからこその小さな一歩。
最初の一歩はぬかるんでいて、慣れない道に足をとられてばかりのようだけど、この1歩さえ、15年踏み出せずにいたんだから、政権交代してよかったと、切に思う。
事業仕分けってすばらしい。
特別、民主党支持ではないけれど、税金が、必要なところに、過不足なく使われることを願って、テレビの前でれんほーさん含め、正論を述べる議員さんたちを応援しています。